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 SCISSORHANDS

『シザーハンズ』

Shunsuke Kuroiwa

今や世界的に有名なコンビである監督ティム・バートンと俳優ジョニー・デップの初タッグ作品。話題性もあるが何より内容が素晴らしい。ある町に現れた未完の人造人間であるエドワードとある少女の恋愛を描いた映画。エドワードの腕はハサミやナイフなど凶器で造られた未完成のものであり、純粋無垢であるがゆえに人を傷つけることもある。無機質な町の景観や突然出現する人造人間などSF的要素あふれる作品である。ただその中に人間味あふれる演出がちりばめられており、ファンタジー的要素も含まれている。この映画は本講義内で扱った「共同体と疎外」を思い浮かべさせる。町の住人という「共同体」の中で「異質」の人造人間の違いに気づき、そして悪魔的な扱いをする絵はまさにそれだ。ただその中でも理解のある人間が存在するということを恋愛という形で表現している。映画の内容には我々が無意識に感じていることが表現され、演出面ではSF的要素が多分に表現されている。

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